アカウミガメの産卵上陸は、午後9時から午前3時ごろまでに行われます。しかし、メキシコの大西洋岸の一部では ケンプヒメウミガメが昼間に上陸する事実があります。これは、この海岸にコヨーテの一種が夜になると出没することから、 それを避けるため昼間に上陸するようになったと考えられています。産卵上陸するアカウミガメが、波打ちぎわに現われた時間 とその割合を示したものです。 この図から日没後上陸が始まり、午後9時から午前2時位までがウミガメの上陸する率が高いといえます。
アカウミガメの上陸と月の満ち欠けは、満月の前後に多くなります。
これは、アカウミガメの上陸に視覚的な感覚が用いられているのではないかと、考えられます。今までは、暗夜の方が 上陸頭数が多いのではないかと考えられていましたが、それは誤りであることがわかります。
海洋でのアカウミガメの成長速度は、まだよくわかっていません。しかし陸上の飼育施設でうみがめを そだてた場合、6から7年で産卵可能な体型になり、8から9年でおそくなります。 また、アカウミガメの寿命は約70から80年と推定されます。
産卵上陸したウミガメは、上陸場所の砂地が産卵に敵しているかどうかを総排泄孔で測ります。 また、最適な砂地の温度を腹甲で測定しています。
アカウミガメは毎年同じ浜に数回、約2週間の間隔で上陸産卵します。1回に産む卵の数は、甲長の大きい ものほど、たくさんの卵を産みます。卵の表面は、にわとりのようにかたくありません。
- 1回の産卵数の平均値 約121個
- 卵の大きさ 約42ミリメートル
- 1個の卵の重さ 約34グラム