1 アカウミガメの産卵行動
ウミガメは静かな闇ときれいな砂浜を求めて、産卵の為に毎年同じ場所に帰ってくると考えられています。徳島県の南部海岸に上陸してくるアカウミガメの産卵行動を見てみると、子孫を残す為にその産卵の行動は、長い進化の歴史の中で磨きあげられた、無駄のない特有の行動といえます、これを大きく分けると、5つのちがった動作に分けることができます。さらに、細かく分けると11パターンに分けられます。
行動 | 内容 | 時間 |
---|---|---|
1 | 上陸から巣穴ほりを始めるまで | 平均時間 20分 |
2 | 巣穴ほりの開始から終了まで | 平均時間 25分 |
3 | 産卵 | 平均時間 30分 |
4 | 巣穴の埋め戻し | 平均時間 20分 |
5 | 埋め戻し終了から海にもどる(降海)まで | 平均時間 l0分 |
合計 平均時間105分 |
1. 上陸から巣穴ほりを始めるまで
- パターン1: 波打ちぎわに現われて上陸場所を確かめますが、警戒心が非常に強く「光」・「かげ」・「音」や「におい」を きらいます。
- パターン2:産卵場所の選定とそこに行くまでの過程。総排孔で砂の大きさなどを確認します。
- パターン3:産卵場所を決定します。
- パターン4:産卵場所の清掃を始めます。
- パターン5:からだを安定させる穴をほります。
2. 巣穴ほりの開始から終了まで
- パターン6:巣穴ほり穴は、後あしの内側をスコップのように曲げ交互に掘っていきます。穴ほりは、後あしの先が穴の底で 空ぶりをした時に終わります。そのため穴の深さは、後あしをいっぱいにのばした深さ(40から60センチメートル)になります。 また、穴の直径は15から20センチメートルです。
3. 産卵
- パターン7:産卵は、穴ほりが終わった後数秒で始まリ、数秒間隔で1つづつ時には連続して3つ位、卵を産みます。 産卵は総排泄孔の先端が卵にふれることによって終わるのです。
4. 巣穴の埋め戻し
- パターン8:産卵が終了するとすぐに、巣穴の埋め戻しを始めます。穴埋めは後あしで掘った砂をかき集めて、 埋戻しを行います。
- パターン9:埋め戻しが終わると、後あしを両方使ってつき固め、さらに産卵の場所がわからなくなるように、後あしで整地します。 そのとき、前あしも使って前方の砂を後方にとばして、それを後あしでかき集めて、産卵跡をカムフラージユします。 これは、産卵場所をかくすと同時に、卵の上に重量がかかっても卵がこわれないようにするためです。
5. 巣穴から海にもどる(降海)まで
- パターン10:産卵が終了するとすぐに、巣穴の埋め戻しを始めます。穴埋めは後あしで掘った砂をかき集めて、 埋戻しを行います。
- パターン11:埋め戻しが終わると、後あしを両方使ってつき固め、さらに産卵の場所がわからなくなるように、後あしで整地します。 そのとき、前あしも使って前方の砂を後方にとばして、それを後あしでかき集めて、産卵跡をカムフラージユします。 これは、産卵場所をかくすと同時に、卵の上に重量がかかっても卵がこわれないようにするためです。
埋め戻しが終わるとすぐに、海に帰っていきます。
波打ちぎわでは、波によってひっくり返される危険があるので、すばやい行動をします。